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音源の聴き方 ダウンロードしたいリンクをクリックすると、新しいウィンドウが開きます。 キーワード「meioke」を入力 画像に出てくる3つの英数字を入力 [~をダウンロードします。]をクリック 画面右下に出現した<ダウンロードする | click here to start download. >をクリックするとダウンロードできます。 Prokofiev Symphony #5 James Levine / CSO Borodin Prince Igor - Polovtsian Dances Simon Rattle / BPO Léo Delibes Coppélia Jean-Baptiste Mari / Paris Opera Orchstra←全曲 Léo Delibes Coppélia Herbert von Karajan / Berliner Philharmoniker←カラヤンによる抜粋
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パイロットウイングス 【ぱいろっとういんぐす】 ジャンル フライトシミュレータ 対応機種 スーパーファミコン メディア 4MbitROMカートリッジ 発売・開発元 任天堂 発売日 1990年12月21日 定価 8,000円(税別) プレイ人数 1人 レーティング VC版 CERO B(12歳以上対象) 配信 【Wii】2010年4月6日/800Wiiポイント(税5%込)【WiiU】2013年5月29日/800円(税5%込)【New3DS】2016年4月6日/823円(税8%込) 判定 良作 概要 ゲームの流れ スカイスポーツ 評価点 演出(操作感・グラフィック・BGM) 問題点 総評 余談 フライトクラブ 入会案内 あなたも今すぐ鳥になって大空高く舞ってみませんか。 当クラブでは、各種スカイスポーツを用意して、お待ちしております。 まずは当クラブで、ライセンスをとってから‥‥。 概要 スーパーファミコン(SFC)発売から間も無くして、宮本茂と横井軍平をプロデューサーとして任天堂から発売された「準ローンチタイトル」とでも言うべきゲームソフト。任天堂のSFC第3作でもある。 ローンチタイトルの『スーパーマリオワールド』や同日発売の『グラディウスIII』などの陰に隠れ、本作自体も大人・マニア向けの落ち着いた、つまりは地味な雰囲気が漂う作品であったため、売上は当初の予想を下回ってしまった、ややマイナーな印象が拭えないゲームではある。だが、その実態はSFCに搭載された回転・拡大・縮小機能をフル活用し、説得力が非常に高い3D空間描写を当時最高クラスのグラフィックで実現させた良作フライトシミュレータである。 フライトシム部分の完成度もさることながら、「フライトクラブ=飛行教習所の体裁」の元、徹底して「空を楽しむ」雰囲気を前面に押し出した作風、近藤浩治と岡素世の手による質の高いBGM、愛嬌のある教官達を始めとしたギャグ演出、終盤で唐突に始まる予想外の展開など、随所に見るべきところの多い作品。 ゲームの流れ プレイヤーは「フライトクラブ」なる教習所(?)に入会し、4箇所のフライトエリアにおいて4種類のスカイスポーツの訓練を行っていく。ちなみに本作の説明書は、全編がこの「フライトクラブ」の紹介パンフレット・あるいは教習計画書といった体裁をとっており、作品世界への没入感を深めている。 フライトエリア1 純朴そうな青年教官・田中文也の元、ライトプレーンとスカイダイビングの基礎を学ぶ。人あたりがよさそうで、実際当りさわりのないごく普通の反応しかしない田中教官だが、スカイダイビングでパラシュートを開かずに地上に激突すると「わざとやってませんか」と渋い顔で毒舌を吐く面もある。 フライトエリア2 紅一点・白石蘭が担当。ロケットベルトの講習が追加される。大きな2本の滑走路が特徴。なかなかの美人である白石教官だが、100点をとった時の目が点になる表情は非常にかわいい。 フライトエリア3 島全体がリゾート施設の様な訓練場となっているエリア。スカイダイビングの代わりにハンググライダーが課題となる。金髪白人のインディ・スコット教官はカタコトの日本語で常に励ましてくれるやさしいお方。100点をとると目をぐるぐる回す。 フライトエリア4 工業地の様な人工島が舞台となり、4種類全てのスポーツを行う事になる。最後を締めくくるだけあって難易度はかなり高い。サングラスの強面・黒田藤兵衛教官はめったに笑顔を見せないが、100点をとるとつぶらな瞳をあらわにして泣きに泣く。 ここまではごく普通の「フライトクラブ」の訓練が行われるが、エリア4をクリアすると本作最大のネタ要素と、「フライトクラブ」の正体の一端がその姿を表わす。 + 極秘指令 極秘指令 エリアクリア直後、淡い背景色に各スポーツのシルエットが描かれた落ち着いたエリア紹介のインサートではなく、真っ赤な画面に攻撃用ヘリコプターが描かれているインサートと共に、サングラスを外した黒田が現れる。彼によると、黒田以外の教官三名が「イラフ島」なる孤島へのフライト中に、この島にアジトを持っており軍も手を焼いているほどの麻薬シンジケートに捕えられてしまった。現在は仲間の手引きにより脱出しヘリポートで救助を待っているので、敵地に単身ヘリで突入し、教官達を救出してくれという。 当然ヘリの講習など受けていないのだが、ここで行くのを拒んだ場合、黒田から「お前はそれでも空の男か!」「麻薬シンジケートの奴らなど怖くはないだろう!」と怒鳴られる。空の男だろうがなんだろうが、平和な教習所から突然危険なミッションに放り込まれて怖いと思わないほうが異常である。 プレイヤーの混乱と疑問に応えるように何度も拒否することで「お前が行け」なる選択肢も出現するが、もちろんこれを選んでも拒否できない。何故黒田自身が行かないのかというと、彼は単車の免許しか持っていないからだそうである。お前はそれでも教官かと言いたくもなるが、結局どうあっても主人公が行くことになる。 このコミカルなやりとりのおかげかどうかは不明だが、『大乱闘スマッシュブラザーズX』において黒田教官は任天堂作品のシールの絵柄の一つに選ばれている。 ちなみにヘリの存在と操作方法に関しては説明書の最後の方でさらりと触れられており、注意書きとして「なお、本校では某ルートより入手した攻撃用ヘリコプターを使用して講習を行います(入手ルートは非公開とさせていただきます)。」という文章も添えられている。 そして、説明書に記載されている教官からの一言で、唯一の黒田からの一言。 「死ぬなよ!」 この極秘指令をクリアすると、特別殊勲者として「パイロットウイングス(ウイングマーク)」が授与され、ゲームに一区切りがつく。 極秘指令後は、さわやかな青い空と海を描いていたタイトル画面が夕焼けの町を見下ろす構図となり、2周目とでもいうべき「EXPERT」が開始される。 EXPERT 高難度化した1周目のエリアを順々にたどっていく。エリア数は5から始まる。 初っ端のエリア5では強風に加え、滑走路に雪が溜まっている(除雪しろよ!)という悪条件下での訓練が行われる。その後もエリア6は大雨、エリア7は超強風、エリア8は夜間と、どのエリアもビジュアル的には楽しいが「乗るとクラッシュする雪が積もった滑走路に着陸」「地上数フィートの超低空飛行(*1)」「風速6m/sの中リングを縦方向にくぐる」など、かなり難易度が高い。 難易度が高いとはいえ、クリアが極めて困難ということはない。エリア1~4で基礎をしっかり身につけていれば必ず突破できる。 + 極秘指令2 エンディング 極秘指令2 エリア8クリア後は例によって2回目のヘリコプターミッションが始まる。 今回は「わかっていると思うが、何も聞かずに行ってくれるかね?(要約)」といった感じで事前の状況の説明すらない。承諾したところで初めて、今回は政府の要人である黒田の兄が前回と同じ組織に拉致されたという経緯が申し訳程度に説明される。 夜間の出撃となり、ヘリのサーチライト以外に頼りになる明かりがない。敵砲台や目的地ヘリポートなどの要所は光っているので問題は無い…が、目的地周辺に砲台が2倍近く増量されている。限界まで高度を上げている場合、全て破壊するまでは決して安心できない。 これをクリアすると最高殊勲者として「トップパイロットウイングス」(金のウイングマーク)が授与され、エンディングとなる。エンディングでは主人公の授賞式が描かれるのだが、田中・白石・スコットの教官3名を始めとした参列者は皆軍服姿。勇壮なマーチの中、主人公はやはり軍服に身を包んだ黒田教官の元へ歩み寄り敬礼、そのまま画面がブラックアウトし「完」となる。 …結局のところ、「フライトクラブ」とは教習所に見せかけた軍事養成施設だったのだろうか? そう勘繰らずにはいられないようなエンディングである。あまりにも予想外な結末に当時衝撃を受けたプレイヤーは多い。冒頭の「フライトクラブ 入会案内」の文面も、クリアした後に見るとなんとも意味深である。 この一連のイベントのせいか、後のバーチャルコンソール等ではコンテンツアイコン:麻薬等薬物が付与され、CEROレーティングB判定(12歳以上対象)となった。 スカイスポーツ 試験の点数はリングやバーをくぐった数、滞空時間、着地精度が合算されて算出される。各スポーツごとに最大100点で、これがエリアごとの規定点数を上回ると合格となり、次のエリアに進む。例えば合格ノルマ120点の場合、スカイダイビングでムーブターゲットに着地+20点以上のボーナスをとればその時点で合格となり、他のスポーツはキャンセルされる。 ライトプレーン 全てのエリアで必修となっているレシプロ複葉機。最初は一直線に着陸するだけだが、後発のエリアでは複雑な配置のガイドリングをくぐり抜けていくなど、どんどん複雑化していく。エンジン音とテンポのいい音楽が耳に残る。 慣性と揚力(失速)が表現されており、正確な飛行コースをとるのは一苦労。また、このゲームでは航空施設以外の地上(大地・雪原)は単一色のテクスチャしかかけられていないため、急降下するときには高度計をよく見ないとあっさり墜落するなど、満点をとるのがもっとも難しいスポーツ。 風の影響を最も受ける競技で、レーダー上の風向きに注意していないとすぐに流されてしまう。特に後半は真っ直ぐ飛行することすら難しく、前述のように元々の操作の難しさに相まって一層点数が取りにくくなっている。 スカイダイビング 規定高度から降下し、空中に表示されるリングをくぐってパラシュートを展開、地上ターゲットへ着地する。ただ落ちるのではなく、姿勢制御による落下速度・軌道変化やフレアーが表現されている。リアルな風切り音と相まって、落下感の表現が素晴らしい。 パラシュートを開かずに落下すると、地面にまるで穴が開いたかのような人型のシルエットが情けない効果音と共に表示されるシュールな演出も特徴。 ロケットベルト ロケットエンジンと燃料タンクをバックパックにまとめた個人用飛行装置(*2)。高出力の強噴射と低出力の弱噴射を使い分けてリングとポールにタッチしていく。風と慣性の影響を受けやすい。 本作に登場するスカイスポーツの中でも隋一の自由度を持り、存分に空中浮遊を楽しむことが出来る。特にエリア2に大量に存在する、ふんづけると大ジャンプする謎の白い物体(*3)の爽快感にとりつかれ、これを潰しまくった人は多いのではないだろうか。 規定達成前の着地・ターゲット以外の場所への着地は減点されるが、このときぽりぽり頭をかく主人公が愛らしい。高高度から制動なしに落下するとベルトが爆発して黒こげになった主人公を拝むことが出来る。 ハンググライダー 上昇気流に乗り、規定高度まで達するかリングをくぐった後にハング用ターゲットへ着陸。 ゆったりとした操作感と優雅な音楽がとてもよく合っているが、他のスポーツと比べ制約が多く、コツをつかむまでは難しい。いかに最適なパターンを作るかポイント。着地に失敗すると主人公はひっくり返って足をバタバタさせる。 操作の難易度が高いためか、採点は甘め。ターゲットエリア外に着地してもよほど時間をかけない限り60点がもらえる上、ターゲットの枠内に入るだけで80点、中央サークルに少しでも入れば90点である。そのため慣れれば安定して高得点を狙いやすい競技といえる。 スカイダイビングとロケットベルトには通常の地上ターゲットとは別に、プールや海上を移動するムーブターゲットが設けられている。非常に難しいが、ここへの着地を成功させると無条件で満点である100点を獲得できるうえユニークなボーナスステージをプレイでき、100点以上の点数を狙う事が出来る。 (ハンググライダーの場合はムーブターゲットが存在しないが、通常のハング用ターゲットではなくスカイダイビングやロケットベルト用の海上ターゲットに着地すれば同様のボーナスが得られる) ダイブ スカイダイビングのボーナス。プレイヤーが何故かペンギンの着ぐるみを着込み、眼下のプールへダイブする。1000ft(304.8m)もあるので、東京タワーの上から飛び込むのと同じことをしている。 大ジャンプ ロケットベルトのボーナス。ピョンピョン飛び跳ねながら恐ろしい高さまでジャンプできるトランポリンを乗り継ぎ、最後の海上ターゲットへダイブする。 鳥人間 ハンググライダーのボーナス。プレイヤーが鳥の羽根の様なものを両手につけ、Aボタンの連打で飛距離を保ち、より長く飛ぶことを競う。 + そして… スカイスポーツに全て合格すると、前述の通り、入手ルート不明の攻撃用ヘリを扱った極秘指令に挑むことになる。 ヘリコプター ヘリ空母から発進して、対地ロケットで敵砲台を撃破しつつ、救出対象が待つヘリポートへ向かう。『バンゲリング ベイ』をイメージする人も多いだろう。 一撃でも被弾するとゲームオーバー。敵はこちらの位置、速度、方向を計算して正確に弾を撃ってくるため、慣れないと非常に厳しい。ヘリポート周辺の森に隠れている隠し砲台もあり、砲台のグラフィックが表示されていない所から弾が飛んでくる。目的地であるヘリポート周辺の砲台の数は相当なもので、難易度はこれまでと比べても跳ね上がっており、相当のトライ エラーが要求される。降下し始めたときにそれまで撃ってこなかった隠れ砲台が撃ってきて撃墜され、涙をのんだ人もいることだろう。 やはりヘリの挙動はなかなか現実のそれらしく、前後左右平行移動も思うがまま(操縦桿は結構重い)。ロケットの発射・着弾も小気味よく、ついつい無駄打ちしてしまう。 着陸もかなり難しい。出力を一気に下げて落下速度を速くしすぎると、着地しても墜落扱いになってしまいゲームオーバー。もちろんその場合も最初からやり直しである。出力をゆっくり下げてゆるやかに降下するしかないが、絶妙なタイミングで下げていかないと揚力が勝ってしまい、すぐにヘリが上昇を始めてしまう。その間も機体は慣性の法則によって動き続けるため、着陸位置の微調整も同時に行わなくてはならない。ヘリポートの周りの池に落ちて悔しい思いをした人もいることだろう。 被弾して制御不能になった機体が激しいきり揉み状態で墜落していく様を画面の回転で表現した墜落演出もなかなかの臨場感である。(*4) 評価点 演出(操作感・グラフィック・BGM) 飛行感・浮遊感・落下感の表現力は(当時の家庭用ゲームとしては)かなり高い。映像技術・操作感覚の両面が高水準で融合した結果である。 タイトルからして「回転しながら近づいてきて通り過ぎ、一気に中央に戻る」とSFCの新機能をアピールしまくっており、SFCのデモンストレーション用ソフトとして作られたような感もある。実際、本作の時点で既にSFCのスペックを十二分に引き出しているところが素晴らしい。 滑走路への進入一つをとっても、それまでのゲームの様に「カクカクと一段一段近づいていく」のではなく、「望遠鏡を滑らかにズームさせるかのごとく」自然に近付いていく。 空中に出現するリングやポールは立体感に溢れている。疑似3D空間の描写は非常に見事で、初見では思わず「これはポリゴンを使っているだろう」と疑ってしまうレベル。 「パースペクティブの消失点と背景の地平線を一致」させて表現された背景もかなり美しい。EXPERTタイトルやエリア7の夕陽の美しさに魅了された人も多いのではないだろうか。 操作感の面も抜かりなく、特に風で煽られる感覚は出来のいい風切り音と相まって実物の様に感じるほど。 失敗時の主人公のアクションや教官の多種多様な反応はそれ自体も十分面白いが、「どんな反応があるのか一通り見てみたい」とプレイヤーに思わせ、失敗を恐れないようにする副次的な効果がある。作品全体に漂うゆったりとした雰囲気と合わせ、のびのびとプレイできる。 一方で雰囲気ががらりと変わる極秘指令も、硬派なミリタリーものとしてはなかなかのもの。超展開だがあまり気にはならないのが不思議である。 『スーパーマリオブラザーズ』の近藤浩治、『スーパーマリオカート』『シムシティー』の岡素世の両名が作曲したBGMも名曲揃い。内蔵音源を存分に生かしている。 効果音もかなり出来が良い。ちなみに一部の効果音は『F-ZERO』と『スーパーマリオワールド』から流用されている。 問題点 フライトシム部分の完成度は高いと前述したが、あくまで発売当時の時点での評価であり、技術的な制約はやはり存在する。 ライトプレーンはロール・宙返り不可。ラダー(方向舵)の操作が存在しないためヨー(横滑り)は出来ず、着陸時の微調整がやり辛い。 前述の通り、地表のエフェクトから高低差を読み取るのは困難。視点切り替えが出来るダイブ・ロケット・ハングは気にならないが、ライトプレーンでは高度計が文字通り生命線となる(もっとも、これはこれでリアルではある)。 ただし、極秘指令ステージの地表エフェクトはかなり力が入ったものになっている。 バッテリーバックアップはなく、パスワード方式を採用している。 ちなみに各フライトエリア・極秘指令のパスワードは全て固定されているため、番号さえ知っていればどのエリアも最初から自由にプレイできる(ただし、極秘指令前のイベントは見られない)。 点数判定のうち、着地精度に関しては結構適当なところがある。着地位置のみを見ているため、「失敗にならないギリギリの高度」から、たとえ主人公の下半身が粉砕しそうな急降下着地を行っても、着地位置さえよければ高得点が取れる。 鈍い「ボゴォッ」という効果音の後、ひっくり返って震えるだけですむ主人公も主人公である……。 ボーナスステージの説明がない。 説明書にも、ゲーム中にも一切の説明がないので、試行錯誤しながら操作法を覚えるしかない。ボーナスに行く事自体が相当困難なのに…。 頑張ってボーナスステージに入ったのに、どの教官からも「ラッキーだったな」などと単に運が良いだけのように言われてしまう。 総評 フライトシム自体は業務用として(ここでいう「業務用」とはアーケードゲームよりも、各航空会社で使用している訓練機を指す)大型のマシンがあったが、ゲームセンターでもそれほど見ることはなく、そもそもそれ以前に、主にマシンスペックの問題から後の『グランツーリスモ』の様な「リアル系」のゲームはかなりの少数派だった。 この『パイロットウイングス』は、ある意味では家庭用ゲーム機における「リアル系シミュレータ」というゲームジャンルの先駆けになった作品とも呼べるかもしれない。同時に、スーパーファミコンというゲーム機の魅力をアピールする役目も存分に果たしていた。 惜しむらくは、そのゲーム性の良さが地味なプレイ画面からでは伝わりにくかったところか。 とはいえ、後にニンテンドウ64、そしてニンテンドー3DSでも続編が出たことは、本作にも確かなファンが存在することを示していると言えるだろう。 ちなみに、これらの続編はいずれもそれぞれのハード初期に出されている。任天堂にとっての『フライトクラブ』とは、ユーザーを新しいハードへ誘うための「教習所」なのかもしれない。 余談 本作のロケットベルトが『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』にアイテムとして登場する。拾うとキャラクターがジェット噴射で飛べるようになる。 2019年9月6日にNintendo Switchで配信が開始された『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』では、本作が初期ソフトの一つとして収録されている。 スーパーファミコンの特長を伝える為のデモを兼ねた映像が本体発売前に展開されたが、そのいくつかがこのゲームに取り込まれている。 逆にゲームに取り込まれていない箇所も多い。パイロットウイングスとして出てくるまで紆余曲折が雑誌記事でも伝わってくる程で「迷走している」との記事まであった程。 2020年7月に起きたニンテンドーギガリークと呼ばれる任天堂作品の開発資料の流出事件の中で本作のプロトタイプ版「ドラゴンフライ」の詳細なビジュアルが30年越しに明らかとなった。 ローンチタイトルとして予定されていたが直前に突如発売が延期している。本来、当作品が担うはずのスーパーファミコンの「回転・拡大縮小」「LRボタンを用いた操作」などの新機能のお手本はF-ZEROに譲ってしまっている。 Nintendo Switchソフト『超おどる メイド イン ワリオ』のナインボルトステージで、本作がプチゲームとして登場している。
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2009/07/18 SFCスーパードンキーコング 安価条件 レベル1をディディーのみでクリア 実況時間15分 クリア 安価人さん生存 このゲームは小学生位のときに友達に借りて1度だけ完全クリアしたことがあるゲームです。 ただ、私はアクションは基本好きですがこのシリーズは苦手なので 正直レベル1クリアだけだったのは嬉しかったです^^ 画面の動きが速いので、なんか操作しづらい気がするんですよね。 2面で何度も死んだりしてちょっとドキドキしましたが、 結局ノーコンであっさりクリアできたのでよかったです。 レベル1のみで15分はかかりすぎかもしれませんが。 縛りがノーミスクリアとか完全クリアとかじゃなくて良かった。 名前 コメント すべてのコメントを見る てst -- (名無しさん) 2009-07-20 07 03 53
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ISS本部様の家具 設置する家 ISS本部 お買いあげの品物 日付 品物 消費マイル 効果 旅行社への申請 住みやすさ 10/5 D-01:fvbのからくり花時計 E127リザルト 家の住み易さ+3。鳩がぽっぽ-言うたびに思わず笑ってしまう。悪漢は悪いことが出来ない。設置証明 - 33 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 35 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 37 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 39 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 41 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 43 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 45 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 47 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 49 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 51 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 53 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 55 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 57 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 59 10/25 D-04:ISS寄贈ベッド 15 家の住み易さ+2。よく眠れる。 - 61 10/25 B-02:洗濯機 10 家の住み易さ+2。 - 63 10/25 B-08:ふわふわソファー 10 家の住み易さ+2。 - 65 10/25 B-11:床暖房 10 家の住み易さ+2。 - 67 10/25 B-05:コタツ 10 家の住み易さ+2。 - 69 10/25 B-07:テレビ 10 家の住み易さ+2。 - 71 10/25 B-03:掃除機 10 掃除しやすくなる - 71 10/25 C-02:中華鍋 5 料理に目覚めやすくなる - 71 10/25 A-10:ノートパソコン 30 知識判定に修正。住み易さ+2 - 73 10/25 A-01:冷蔵庫 30 食費が安くなる。住み易さ+2 - 75 10/25 A-12:システムキッチン 40 料理の判定に修正。住み易さ+2 - 77 10/25 D-02:司令室備品 60 ISS内、各国の情報を把握できる。 - 77 10/25 D-03:ISSシステムバス 30 疲れが取れる。住み易さ+2 - 79 10/25 10%割引 -45 ISSへのお礼企画 - 79 備考: ISS寄贈ベッドからISSシステムバスまでで、定価465マイル。10%割引の効果で、募金額に合わせて420マイル。 設置場所 D-01:fvbのからくり花時計 【備考】 アポロ・M・シバムラ@玄霧藩国さまからの寄贈 D-04:ISS寄贈ベッド*14個 個室。寝室。 これ以外の家具は、これから設置場所を決定。
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第一回戦【サバンナ】SSその3 ※このSSにはエロ・グロ・ファントムルージュ描写があります。苦手な方はこのSSを読まずにこのSSに投票してください。他の2つのSSもエログロファントムに溢れているに違いなく、それらが勝ち進めばエログロファントムが続くのはほぼ間違いありません。 「え、あっ、げはっ。らめぇ。い、嫌だ、イきたくない‥‥」 一人の女が数多の異形に嬲られている。 「ぜ、絶対に、ファントム、ルージュなんかに、負けな‥‥ああああああぁああ!!」 口上に反し彼女はあっという間に達する。しかしこれで終わりではない。 「げほっ」 腹部に減り込む触手。 ありふれたエロ同人の触手のように性的に満足させてそれでお終いではない。 苦痛、絶望。ファントムルージュの本領はここからである。 その様子を偽原は無表情で見つめていた。 『女騎士ゾルテリア殺エルフ事件』 † 201x年 『名探偵こまねの事件簿 File.N』 完全な密室で一人の男が殺された。 容疑者は【被害者の親友B】【被害者の恋人M】【最近Mに目をつけていたT】の3人である。 「この事件はさぁ~、ハッキリ言ってすごーく単純だよねぇ~。この現場はトリックの入る余地のない密室だよ~。つまり犯人は『ただの人間』じゃないってことだねぇ~」 「つまり魔人の犯行ってこと?」 「いや、今回の犯人は魔人じゃぁないよ~。そうだよねぇ、Tさん」 名探偵こまねに名指しされたTさんは、しかしひるむことなくニヤリと笑った。 「あぁ、俺も同意見だぜ名探偵。破ぁーーー!!」 突如Tさんが叫ぶと、Mが断末魔を叫びながら燃え上がる。 そう、犯人は既に死んで幽霊(ファントム)となっていたMだったのだ! 話を聞けばTさんは寺生まれで悪霊になりかけていたMを追っていたらしい。 「事件が起こる前にきちんと俺が対処するべきだった。 ファントムは誰かに取り付いている状態では除霊できないし、幽体の状態だとすぐに逃げるしで手をこまねいていたんだ。 手を煩わせたな名探偵」 寺生まれってスゴイ。そう思った。 † 試合開始 序盤戦 広く開けたサバンナ、しかし今ここの光景は偽原が想像していたものと大分異なる。 試合開始前から、無数のシャボン玉が浮いていたからだ。 試に割ってみると声が発生した。おそらく偽名探偵こまねのものだろう。 そしてシャボン玉は自分の胸元からも絶えず出現している。 こちらもナイフで割ると ドクン と小さな音が聞こえた。 (なるほど、心音をシャボン玉にしているのか) 偽名探偵こまねが「音をシャボン玉に変える」魔人であること、そしてシャボン玉の位置を把握できることは調べがついている。 この心音によってこちらの位置を補足しているのだろう。 「こんな小細工でファントムルージュに打ち勝つとでも?」 そう一人ごちる偽原に向かう影。 † 試合前 「随分と早い試合場入りですね」 そう銘刈 耀は声をかける。 「対戦相手のこと調べさせてもらったらさぁ~。どっちも随分とヤバいひとたちだから、色々仕込んでおこうと思ってねぇ~」 そういいながら偽名探偵こまねは観察を続ける。 猛獣の胸部からは「心音」のシャボン玉が発生し、彼女は猛獣同士の「会話」を聞いていた。 こまね本人の単純な攻撃力は参加者の下から数えた方が早いだろう。 しかし情報収集能力と、緻密で広範囲な能力は特筆すべきである。 (そして何より――、いや「それ」を踏まえても今回は分が悪いか。) 「分が悪いのは分かっているよぉ~。だから私には自分以外の力が必要なんだぁ~」 サバンナを闊歩する獰猛な肉食動物たち。その中でも彼女はライオンに目をつけていた。 群れを形成し生活するライオンたちもその主なコミュニケーションは『声』である。 偽名探偵こまねにもその声の意味が正確にわかるわけではない。 しかし彼女の観察力とものまね力、そして能力をもってすれば、自分は安全な位置にいながらライオンの群れを対戦相手に向かわせることぐらいは可能である。 ライオンの群れを能力を介して対戦者にぶつける。それが彼女の作戦である。 その選択肢は間違っていますよ、などと銘刈 耀はもちろん言わない。 † 試合開始 序盤戦の続き 偽原光義にライオンの群れが対峙していた。 さすがの元魔人公安も本来は絶体絶命ではあるのだが、ライオンもすぐに襲いかかろうとはせずに彼を見定めていた。 あくまで「姿の見えぬ謎のライオンの声」に移動を促されただけで、ライオンたちからしても彼との遭遇は予想外のことである。 「獣をけしかける、か。悪くない選択肢だな、ファントムルージュが相手でなければ」 彼はノートPCを取り出しディスプレイをライオンの群れに向けた。 未知の技術との遭遇にライオンたちはそれを注視してしまう。 「ファントムルージュ・オンデマンド」 「「「GUGYAAAAAAAAA!!?」」」 異形と化すライオンたち。この猛獣たちにはもうシャボン玉の指示など無意味である。 群れは散り散りとなり、このサバンナ中の生き物をファントムルージュに堕とさんと動き出した。 ――種すら超えた絶望、ファントムルージュ。 † 試合中盤 ファントムルージュに侵された者は、まだ侵されていない者を感染させていく傾向がある。 故にライオンを元とした強力な「感染源」ができた時点で偽原の勝利は確定的である。 彼は煙草をふかしながら試合の終了を待っていた。 しかし、試合開始から数時間がたった今もまだ終了の連絡はない。 「ふっ、ファントムルージュに抗っているというのか、無駄な努力を」 そう呟きながらもどこか期待を抱きながら対戦相手を探索する偽原。 だが、彼が見つけたのは当然のように惨状であった。 「ふぁぁぁぁぁん!らめぇぇぇ!」 ライオンをはじめ様々なサバンナの動物が元になったであろう触手に絡まれた対戦者。 よほど抵抗したのだろう。足はおかしな方向にひん曲がり、体中が傷と粘液に覆われている。 こんな状況でもいまだに浮かんでいる数多のシャボン玉が光景の異様さを加速させていた。 「随分といい恰好じゃないか」 「はぁ、はぁ、お、お前は偽原‥‥。んぁっ!」 「とっととギブアップすればどうだ」 「す、するわけないでしょ。わ、私はファントムルージュに対抗する手段を知っていああぁぁあああ!」 「フン、世迷いごとを」 会話中も嬲ることをやめない触手をもった異形たち。 そのうちの巨大な一つが彼女の秘部に狙いを定めていた。 「ひっ、そ、そこだけは本当にや、やめて、嫌ぁ」 勿論異形に聞く耳はない。 「あ、ああああぁあ」 その大きすぎる異物が捻じ込まれ、彼女の秘部からは鮮血が飛び散った。 それでも終わらない凌辱。多大な苦痛の中にあってはならない快感が入り混じりはじめる。 「え、あっ、げはっ。らめぇ。い、嫌だ、イきたくない‥‥」 「どうした、ファントムルージュに対抗する手段があるのではないのか?」 「ぜ、絶対に、ファントム、ルージュなんかに、負けな‥‥ああああああぁああ!!」 絶頂に至る女。それすら気にせずにひたすらと凌辱を続けるファントムルージュの異形たち。 「げほっ」 その様子を無表情で見つめる偽原 しかしいつまで眺めていても「ファントムルージュに対抗する手段」とやらは出てこない。 「あ、ああぁ、げふっ。た、助け‥‥、の‥こ‥」 「もういい。楽にしてやる」 愛用のナイフを取り出す偽原。その刀身は美しく磨かれ鏡のようになっている。 凌辱されつくした彼女はナイフに映った自分の華奢な姿をぼーっと【3秒以上】見つめていた。 独特の口調(キャラづくり)まで忘れて凌辱されていた偽名探偵こまねは、 「ファントムルージュ・オンデマンド」 ついに陥落した。 † もう一つの試合序盤 エルフの元女騎士ゾルテリアに群がるライオンたち。 しかし『ZTM(絶対にチンコなんかに負けない)』の能力に守られる彼女には性的な意味でもダメージはほとんどない。 (ほっ、いきなり獣姦してくる『らいおん』がいなくてよかったわ) (そして見つけたわ。偽名探偵こまねさん。悪いけど先制させてもらうわ。あんまり騎士らしくないけど、勝ったもの勝ちよね。悪いけど不意打ちさせてもらうわよ) そして繰り出される一撃必殺の攻撃! しかしその攻撃はクリーンヒットはせずに偽名探偵こまねの足をへし折るだけとなった (なっ!?この攻撃を避けるなんて。やはり『アレ』にしろ彼女は私の正体に気付いている‥‥!?) 「い、痛っ。こ、こういう攻撃は予測していたんだけどなぁ~。やっぱり急に来ると避けきれないね~」 そう喋りながら息を整えるこまね。 (や、やばい、何か来る!?) 「あ~、向こうも失敗しちゃったし、正直これはヤバいかもねぇ~」 (あら、あなたもう1人の方にも仕掛けていたのね) 「‥‥ヤバいなぁ~、こっちに向かって来てるよぉ~」 (え、偽原もこっちに?‥‥って何あれ!!) エルフの元女騎士ゾルテリアは異形と化した猛獣の姿を認めた。 (な、なによあのT(チンコ)みたいな触手は!あんなのに犯られたらひとたまりもないわ) ゾルテリアはこまねを囮としてその場から離脱を行った。 † 試合終盤 「お前の能力ならばゾルテリアとやらの位置もわかるだろう」 「ア、アア、む、ムコウのホウ、い、イヤ、ファントムルージュ、コワイ、ファントム、コワイ」 「なるほど、向こうか」 偽名探偵こまねは異形とは化さず、偽原の妻とよく似た状態になっていた。 こまねをひょいと持ち上げて彼女が示した方向に向かう。 (見た目通り、軽い。) その体重と体温は彼に娘を思い出させていた。 (俺は、俺は‥‥) 彼が昔のことを思い出しかけていると、ほどなく探し求めていた相手を発見した。 エルフの元女騎士ゾルテリアは木の上に避難していた。 その下には異形たちが群がり木の上に触手を伸ばしている。 「絶対触手になんて負けない!」 などと叫びながらシルバーレイピアで何とか怪物どもをさばいていた。 「気分が悪い。とっとと終わらせよう」 「ギエー!偽原光義!というかこまねちゃんもうレイプ目状態じゃない!わ、私は騎士の誇りにかけて触手に負けたりなんかしないわ!って何やってるのよあなた!」 「木を折る。地に堕ちればお前もすぐにファントムルージュの餌食だ」 彼のナイフ術にかかれば木を一本倒すなどたやすい。 「やめて!私に乱暴する気でしょう? エロ同人みたいにってギャー!」 倒木と共に地面に落ちる元女騎士。 「近づかないでってひゃああああああん」 一体の異形が彼女に触れただけで彼女は嬌声をあげてしまう。 「おほおおおぉぉぉぉ!こ、こんなの1分も耐えられないのおおおおぉぉ!こ、こうなったら奥の手を使うしかって、え!?」 その行為はゾルテリアはもちろん、偽原も予想をしていなかった。 「ダメ、ファントム、タオサナイト、逃ゲチャ、ダメ」 「ひ、ひぁぁぁぁん!?」 なんと偽名探偵こまねがいきなりゾルテリアを愛撫し始めたのだ! 「うひいいいいん、こ、こんな天国じゃ逃げられないのおおおおおぉぉ」 「な、なんだ。いったい何をしている」 「ゾルテリア、ニガサナイ」 周りの喧騒をものともせず愛撫を続けるこまね。 その周囲には今もシャボン玉が浮かんでいる。 その光景は、客観的に言って、美しい。 あの異形たちまでもが2人の絡みを静かに見守っていた。 種を超える芸術がそこにはあった。 (ま、まさかお前がファントムルージュに対抗する手段と言っていたのはこれなのか。偽名探偵こまね) † 幕間1 ファントムルージュに対抗する手段についての考察 名探偵こまねは、偽原光義の行動原理がファントムルージュであることはすぐに行き着いた。 彼の部屋からはファントムルージュの音声が漏れていたからである。 魔人警察ともつながりのある彼女は、彼の忌まわしき過去もすぐに知ることができた。 彼女は考える。 偽原光義自身は自暴自棄とはいえファントムルージュに耐えることができている。それはなぜか。 ファントムルージュによって愛する2人の家族を失ったというファントムルージュにも匹敵する絶望があるからだ。 ファントムルージュに対抗するには同等の絶望があればいい。 そのことを偽原の存在自体が証明している――。 † 幕間2 エルフの元女騎士ゾルテリアの正体についての考察 名探偵こまねはゾルテリアについても調査を行い彼女の動向を「聞いて」いた。 VSカップめんで小さな文字を老眼鏡を必要としていたこと。 家族を生き返らせたい願いを持つこと。 そして夜中に「娘の魂追い出して体を奪ってするオナニー背徳感いっぱいで最高なのおおおおおおおぉぉぉ」と叫んでいたこと。 以上のことから彼女はエルフの元女騎士ゾルテリアの正体を「ゾルテリアを殺してしまい、彼女の体を元に蘇った彼女の父親」であると推理した。 いや、まぁ3つ目は作者やまいちの捏造だけど、もろもろの描写的にそうとしか読み取れないのでご容赦いただきたい。信じられない人はもう1回ゾルテリアのプロローグSSを読んでみよう。 なお時間と構成の関係で他に明かすところが無さそうなのでここで明かすが、、 「† もう一つの試合序盤」でゾルテリアが繰り出した必殺攻撃とは ゾルテリアの体から幽体離脱した彼女の父親が、相手の足元の地面から3メートルに及ぶチンコを急激に勃起&実体化する奇襲である。 ファントムブラックと名付けたい。 † 試合最終盤 偽原も、異形たちも息を飲んで見ていた偽名探偵こまねとエルフの元女騎士ゾルテリアのレズプレイ(※1)は、そう長くは続かなかった。 そう、ゾルテリアが絶頂に達したのである。 「お、お、女の子にいかされちゃうーーーーーー!!!いぐーーーーーッ!」 そしてそれは、肉体の変質魔法が解けることを意味する。 美しい女騎士だったものの突如の膨張でアーマーやらタイツはすべて吹っ飛ぶ! 股間に顔をうずめていたこまねもなぜか吹っ飛ぶ!! ブクブクブクブクと膨れ上がる肉体! 文字通り抜け出てくる魂(ゾルテリア父)!!めっちゃ幸悦の表情を浮かべている。もちろんブクブクの外見だ! しかも肉体も魂も等しくなんか知らんが大きなものを股間にぶら下げているではないか!! なるほど、偽名探偵こまねを吹っ飛ばした正体はこの剛直だったのだ! 種を超える美しさは一瞬にして種を超える醜さへと変貌を遂げていた。 偽原も、サバンナの獣たちも、声すら出すことができない。 ただ無駄にクリーンになっていく思考。 いつの間にかサバンナの獣たちの異形化も元に戻っている。 吹っ飛ばされていた偽名探偵こまねもゆっくりと立ち上がる。 ただし、彼女だけは今自分がすべきことが分かっていた。 紆余曲折はあったけれども、これはゾルテリアを倒すために想定していたシチュエーションそのものだ。 今のこまねには、大声を出す余裕すらない。 でも、こんな時のために無数の「それ」を空中に浮かべていたのだ。 シャボン玉が割れる。 「破ぁーーーーー!!」 寺生まれのTさんの『声真似』。 ゾルテリア父の魂は吹き飛んだ。 † 終局 ゾルテリアの死体の傍らで、偽原光義と偽名探偵こまねが対峙している。 (サバンナの獣たちはなんかトボトボと去って行った) ファントムルージュの絶望も、レズプレイ⇒チンコアタックの絶望によって吹き飛んだのだろう。 今の彼女の眠たげな目には闘志が宿っている。 「‥‥狙ってファントムルージュから脱したのか?」 「‥‥さすがに、あの状況で、狙っていたとはとても言えないけどねぇ~ ただ、ファントムルージュが絶望で対処できることと、ゾルテリアがミルキーレディ級の絶望であることは分かっていたから、本能的に動けたのかもねぇ~」 「なるほどな」 今にも崩れ落ちそうなこまねを、無傷の偽原が倒すことは容易い。しかし。 「憑き物が落ちたようだよ。アレのおかげというのはなんだか納得いかないがな‥‥」 偽原光義は、何年振りだろうか、微笑を浮かべていた。 あまりに久しぶりすぎて、顔の筋肉が軽い痙攣を起こしている。 でも、きっと、またうまく笑えるようになるだろう。 「ギブアップ。お前は曲がりなりにもファントムルージュに打ち克ってみせたのだ。俺の戦う理由ももうない」 ふっ、と偽名探偵こまねは笑い、その場で崩れ落ちた。 【試合終了】 エルフの元女騎士ゾルテリア ⇒地獄に魂が送られたが、世界が違うということで差し戻されて試合終了後復活 偽原 光義 ⇒ファントムルージュの呪縛から解き放たれ、新たな人生を歩み始める 偽名探偵こまね ⇒心と体に多大な傷を負うが2回戦進出 ※1 百合ではない このページのトップに戻る|トップページに戻る